リトアニアへ1~祈りの街・夜明けの門
8月20日から1週間ほどバルト3国の1国リトアニアへ行ってきました。
今までにラトビアのリガ、エストニアのタリンへ旅行したので大変広く浅くではありますがバルト3国コンプリートです。
いつものように航空券とホテルだけ押さえたら、ヴィリニュスを拠点に行きたいところへ好きなタイミングで出かけ、好きな時間過ごす、休暇に徹した旅行です。
スタートは各国からの観光ツアーにならって(ホテルから近かったので)夜明けの門です。
16世紀初め頃に建てられた城壁の一部で、九つあった門の中で唯一現存する城門でもあります。防衛の機能を物語るように銃口を出す小さな丸い小窓があり、日本の城の狭間と同じような物でしょう。
門の上部中央には騎士のレリーフがあります。これはリトアニアの国章で、ロシアやドイツの制圧下にあった時代でも唯一掲示が許されたレリーフだそうです。
外側から見ると周囲に溶け込んでいて人が集まっていないと通り過ぎてしまうかもしれないあっさりした外観。が、内側に回ると雰囲気が一変します。
城壁が作られた後、街の守護そして門をくぐった人々に幸あれと城門内部に設けられたチャペルです。窓から数々の奇跡を起こすと言われる聖母マリアが見下ろしています。
外から見ても伝わるただならぬ空気に緊張しながら内部に入りました。
室内は聖母を前に静かに膝をついて一心に祈りをささげる人でいっぱい(老若男女問わず)。壁面には心臓を模した燻し銀のハートの飾りがびっしり折り重なるように飾られています。
以前メキシコ雑貨のお店を手伝っていた時に「ミラグロス(奇跡)」と言われる金属製の小さなハート型や手型などのラッキーチャームがあり、それは願い事があったり、または願いがかなったりして、神様にあいさつやお礼をしに行く時に教会に捧げるのだと聞きました。きっとそれと同じなのだと思ったら、気持ちがいっぱいになってしまって、無信仰な私は「ありがとう」を心の中で言って外へ出て来てしまいました。
日本の寺社仏閣の本殿がそうであるように、信仰の場で神聖な場所ですから中での撮影は禁止です。というより、あの空気のなかでカメラを持ち出す気にはなれないと思います。
ミサの時間は外から見てもわかるほどの大勢の人でした。
外の賑やかさが嘘であるかの様に静かで祈りに満ちた空間と、供えられた大輪のカサブランカの香りが忘れられません。
滞在中に何度となくこの門をくぐったのですが、汚れきった心が少しは奇麗になっていると良いのですが・・・。
ヴィリニュス旧市街は数え切れないほどの教会が並ぶ街です。聖母マリアの隣の聖テレサ教会ではこれから祝福を受ける花嫁が。
幸あれ!
<5話くらいで>
旅の記憶を大体5話くらいにして綴る所存です。別の話に飛んで、また帰ってくる可能性もあります。忘れたころに湧いてくる可能性もあります。
ところで国連によるとリトアニアは北欧に分類されるんですね。知りませんでした。
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